4K録画禁止か、なぜ?次世代放送推進フォーラムNexTV-Fとは?



スポンサーリンク







スポンサーリンク



f:id:jetkaichou:20160114165417j:plain

出典: 日経トレンディネット

 

「4K番組録画禁止」という驚愕のシナリオ

との報道がありました。

「4K番組は録画禁止」という驚愕のシナリオ (東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース

 今や、スマートフォン、カメラ、ビデオカメラと

続々と4K対応製品が登場しています。

このように4Kへの期待が高まる中、

「4K放送録画禁止」とはいったい、どういうことでしょうか。

 

4Kへの期待

4Kテレビの画面は、フルハイビジョンの4倍の解像度(きめ細かさ)を持ちます。

 

ドット数
フルハイビジョン(1920×1080)→4K(3840×2160)

 

ドレスの生地の質感、暗いシーンのコントラスト、フィールドを走る選手の汗、

髪の毛の一本一本など、あらゆるシーンの表現力が増すでしょう。

そして、今年はオリンピック・イヤー。

4Kテレビへの買い替えをご検討の方も多いことでしょう。

次世代放送推進フォーラムNexTV-Fとは

「次世代放送サービス(4K/8K、スマートテレビ等)の展開を、

今後どうしていくか。」

それを業界関係各社で検討、調整する場。

 

「放送サービスの高度化、利用者の利便性の向上のために、

サービスの開発、普及、利用促進を行う。」というのが活動内容。

 参加者は、民放各社、テレビ関連機器メーカーが中心。

 

端的に言えば、上記のようになると思います。

 

<設立目的>
4K/8K、スマートテレビ等の次世代放送サービスを早期に実現するために、送信・受信に関する規定や仕様の検討、実証、及び試行的な放送等を行い、放送サービスの高度化を促進し、利用者の利便性の向上に寄与する。

 

<事業>
次世代放送サービスに関する技術仕様の検討、検証、評価、実用化に向けた実証・試行的な放送、サービスの開発、普及、利用促進、周知広報 など

 

<設立時社員>
KDDI株式会社
シャープ株式会社
株式会社ジュピターテレコム
スカパーJSAT株式会社
住友商事株式会社
ソニー株式会社
ソフトバンク株式会社
株式会社TBSテレビ
株式会社テレビ朝日
株式会社テレビ東京
株式会社電通
株式会社東芝
株式会社東北新社
日本テレビ放送網株式会社
日本電気株式会社
日本電信電話株式会社
日本放送協会
パナソニック株式会社
富士通株式会社
株式会社フジテレビジョン
株式会社WOWOW

 引用:NexTV-F -次世代放送推進フォーラム-

 

報道の発端

報道の発端は、「次世代放送推進フォーラム」が昨年12月に公表した資料にあります。

資料の中の「コンテンツ保護に関する運用規定」という表。

そこで、

「コンテンツ保護を伴う無料番組」の「コピー禁止」に対する運用が、

「T.B.D」(To Be Determined)、つまり「未定」と記述されているのです。


現在、有料放送も民放の無料放送も、録画できない番組は存在しません。

それは、「コピー禁止」に対する運用が「運用不可」とされているからなのです。

これが「未定」ということは、つまり、「コピー禁止」になることもあり得る訳です。

 

放送局のジレンマ

テレビ番組を録画して、CMは早送りして見る、という方は多いと思います。

放送する側は、番組のCMが収入源ですから、CMは見てもらわなければなりません。

「4Kという付加価値、それと引き換えに録画を制限。それでCMを見てもらおう。」

それが、放送局の意図でしょうか。

 

現在、民法各社は「民法公式テレビポータル」TVerで、

一部番組をネット配信しています。

ネット配信なら、CMをスキップされることもありません。

録画制限された4K番組は、Tverで配信するということも考えられます。

ユーザーは、4K または通常モードで、有料あるいは無料で見られる。

そうすれば、ユーザーの利便性もある程度は確保できそうです。

とはいえ、これまでのように個人で録画して自由にできないとなれば、

ユーザーとして不満は大きいです。

それは、放送局も分かっていて、そのジレンマの中にあるからこその

「コピー禁止」「未定」という状況なのでしょう

 

まとめ

番組を「コピー禁止」することについては、法律的な問題も指摘されています。

「"複製禁止”の運用が実質的に『放送局の事業者団体による放送の種類、品質、規格等の制限』に当たる場合には、独占禁止法に違反する可能性がある。

引用:「4K番組は録画禁止」という驚愕のシナリオ (東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース

 

放送に関する制限は、影響範囲が広範に渡りますから、

慎重に検討していただきたいものです。

 

音楽のネット配信により、アルバムが売れなくなった。

ネット通販の普及により、実店舗の売り上げが落ちた。

ということが、取りざたされます。

技術の進歩が新たな市場を生み、既存のビジネスに影を落とす、

ということが次々に起きています。

 

それでも、ユーザーにとっては、

 

「いいものはいい。」

 

多くのユーザーに利益をもたらすものが現われたら、

社会は後戻りはできないだろうと思うのです。

 

そこで、4K録画についても、

「コピー禁止」にはならないと、私は思うのですが。

あなたは、どう思われますか?